□火入れ
ろ過をしたどぶろくは火入れすることによって長期保存が可能となります。
火入れ前のどぶろくには酵母や乳酸菌その他の菌がまだ生きており、時間と共に劣化していく恐れがあります。
特に火落ち菌、生老ね香などの危険が潜んでいます。
酒蔵では濾過後の一回目の火入れ、出荷前の二回目の火入れが行われます。
その一回目と二回目の火入れの間に熟成が行われ、通常の日本酒が販売されます。
この二回の火入れの有無によって製品の名称が変わります。
□日本酒
□火入れなし ←生酒
□火入れ1回
←生貯蔵酒(出荷前の火入れのみ)
□火入れ2回
←通常の日本酒
このような火入れの種類があり、求める酒質に応じて火入れを行います。
どぶろくにおいては、ガスや滓の入ったものはその良さを生かすため、生酒にしてなるべく早く飲みましょう。
袋吊りした清澄などぶろくはどちらでもよいのですが、出来れば火入れをして熟成させてみましょう。
熟成させることによりアルコールと水分子が馴染み、荒さが無くなります。
他にも様々な成分が変化し、熟成酒としての良さが出てきます。
日本酒では冬に仕込んだ酒を次の秋まで熟成させ出荷した、ひやおろしが珍重されています。
具体的な殺菌方法は低温殺菌法です。
濾過したどぶろくを瓶に入れ、60〜65度のお湯に10分程度つけて置くだけです。
これで雑菌のほとんどは死滅します。
新聞に包んで冷暗所に置いておきましょう。
余談ですが生酒は早飲み商品です。
酒販店に常時おいてある生酒は管理に問題がある場合が多く買わないほうが身のためです。
生酒は荒さとアルコールををキンキンに冷やしてごまかした商品ですから、熟成した日本酒の足元にも及びません。
信頼の置けない酒蔵、酒販店、飲み屋では生酒は控えましょう。
これでどぶろく造りの工程は終わりです。
説明不足や理解不能な部分(私の文章力の無さのせいで)も多々あるとは思いますが、詳しくは個人で詳しく調べてみましょう。
それが日本酒を深く知る上で重要なことだと思います。
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